誰かと比べて、苦しくなる時

「あの人はあんなに幸せそうなのに、私は…」
「彼女はなんでも持っているのに、私にはなにもない…」
「彼はあんなに成功しているのに、私は頑張っても報われない…」

誰かと比較して、自分の劣っている部分をみつけては、落ち込んだり、自分を責めてしまう。
「あの人に負けた」と悔しくなる。
結局、「私はなんてダメな人間なんだ」、
「私の人生はなんて不幸なんだ」と感じる。

以前の私は、
「比較→落ち込む→頑張ってより空回り→状況の悪化」 
…そんな悪循環の中を長い間過ごしていました。

 

動物園に行った時のことを思い出してみてください。

木登りが上手な猿がいて、
大きな象がいて、
泳ぎの上手なペンギンがいて、
寝てばかりのナマケモノがいて、
可愛いウサギがいます。

誰にでも、好きな動物や嫌いな動物はあると思いますが、
「象は優秀だけど、ペンギンはなんてダメなんだ」
そんな風に優劣をつけて眺めることはないと思います。

 

私たちは「にんげん」という種類ではありますが、千差万別で個性も様々です。
「同じ種類」、「優劣をつけることができる」という視点を少し変えると、
まったく違う見方や受け取り方ができるように思うのです。

ペンギンとチータが走る速度を競うこと、
猿とカメがどちらが高い木に登れるか…
そんな風に比較することや、
競うことができるのでしょうか、
必要なのでしょうか。

 

 

ペンギンが空に憧れてスズメになろうとすると、とても苦しくなるでしょう。
「あのスズメはあんなに高く飛べるのに、飛べない僕はなんてダメなんだ」

でも、ペンギンは、
きっとどんなスズメよりも、
どんな鳥よりも深い海の中を自由に泳ぐことができるのです。

ペンギンは、ペンギンのままで、素晴らしいのです。
他のなにかになろうとすること、
比較することで、苦しみが始まります。

 

 

「あなたはあなたのままで素晴らしい」

あなたらしさを知っていくこと、
受け入れていくこと、
大切にすること、
周囲のノイズ(定義や常識)ではなく、自分自身の軸を持っていくこと…
そうすることで、これまでとはまったく違う景色を見ることができるようになるのでしょう。

ありのままのあなたが、満たされた毎日を送ることが出来ますように。

※以前のブログ、「自分軸で生きる」がご参考になれば幸いです。

ペンギン

 

 

誰かと比較すること…
それは、私たちがずっと「できること」で評価され続けてきた癖や習慣のようなものだと思います。

癖や習慣を止めるやめには、覚悟と練習が必要なことだと思います。

私自身、「比較することは無意味なこと」と思っていても、誰かと比べて落ち込むことがあります。
まだまだ練習中ですが、少しずつ比較を手放すことができるようになり、少しずつ楽になっていると感じています。

 

投稿者プロフィール

藤原 加都江 心理カウンセラー(精神保健福祉士)
豊橋カウンセリングルームの他、近隣地域でのカフェカウンセリングや訪問カウンセリングをご提供しています。またスカイプ等のオンラインカウンセリングにも対応いたします。臨床分子栄養医学研究会 認定カウンセラー。(H30年に公認心理師試験合格)

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