ストレスチェック制度とは
平成28年度より、労働者のメンタルヘルス不調の未然防止を主な目的として、「ストレスチェック制度」が創設され、労働者数50人以上の事業場には少なくても1年に1回、ストレスチェックを行うことが事業主に対する義務となりました。
この制度の目的は、
①労働者のメンタルヘルス不調を未然に防ぐ
②労働者自身のストレスへの気づきを促す
③ストレスの原因となる職場環境の改善に繋げる
とされています。
ストレスチェックの流れ
ストレスチェックのポイント
対象:
常時雇用する労働者→ただし、労働者にとっては、義務ではない
結果:
①本人に直接通知される。(同意がない限り、事業者に結果を知られることはない)
:セルフケアに活用
②職場毎に集団分析を実施し、事業者に報告。
→職場環境の改善のために活用:職場のラインケアに活用
実施者:
医師、保健師、検査を行うために必要な知識についての研修であって厚生労働大臣が定めるものを修了した看護師又は精神保健福祉士
実施事務:
人事権を持つ者は従事不可
※実施者および実施事務者は秘密の保持義務が課せられ、労働者の同意がない限り、事業主に結果が通知されることはない。
また、医師による面接指導等を実施した場合にも、事業者が労働者に対して不利益な取り扱いをすることは禁止されている。
ストレスチェックを活かすために…
職場における「心の健康づくり計画」
4つのケアの重要性
セルフケア
一人一人が、ご自身の心の健康に対する意識を持つことが大切。
・ストレスやメンタルヘルスに対する正しい理解
・ストレスへの気づき
・ストレスへの対処
ラインによるケア
職場環境の現状について事業者が把握し、適切な対応を実施することで、ストレスの少ない環境を整備すること、円滑なコミュニケーションを実施できるような人間関係およびチームを形成できるよう心がけていくことも、労働者の心の健康に繋がる。
・職場環境等の把握と改善
・労働者からの相談対応
・職場復帰における支援等
事業内産業保健スタッフ等によるケア
事業場内の産業保健スタッフ等は、セルフケアおよびラインケアが効果的に実施されるよう、労働者および管理監督者に対する支援を行うとともに、以下の心の健康づくり計画の実施に当たり、中心的な役割を担う。
・具体的なメンタルヘルスケアの実施に関する企画立案
・個人の健康情報の取り扱い
・事業場外資源とのネットワークの形成やその窓口
・職場復帰における支援など
事業場外資源によるケア
日常のケア、メンタル不調の予防および対応に当たって、カウンセリングや精神科治療を受ける等の専門的な支援を要する場合もあり、適切に活用することも心の健康づくりにおいて重要。
・情報提供や助言を受ける等、サービスの活用
・ネットワークの形成
・職場復帰における支援
ストレスチェックをうまく活用することで、①セルフケア②ラインケアに役立てることができます。
労働者お一人お一人が適切なセルフケアを行うことで、健康な心を維持することができ、職場環境におけるストレスを軽減することに繋がります。