話しても解決しないから…

「どうせ誰かに話したところで、この問題は解決しないから」
「自分一人でなんとかしなくちゃ」
「周りに心配をかけたくないから…」…

そんな風に、自分一人で抱え込んでいる人や一人で頑張っている人が、多くいらっしゃるように思います。

吐き出してみる

 

私自身、少し前まで一人で悩んでいたことがありました。
「自分のことなんだから、自分でなんとかしなくっちゃ」
「私が弱音を吐いたら、きっと家族が心配するから」
「話したところで、私の問題なんだから、どうにもならない」
…自分で勝手に抱え込んで、一人で不安になって、どんどん不安になって、状況も悪化するばかりに思えました。

 

そんな時、「もう無理だわ」
ぷつっと糸が切れたように、諦めた瞬間がありました。
大切な家族に心配させるだけかもしれないけど、何も解決しないかもしれないけど、
「全部吐き出してしまおう」
そう決めました。

 

ぜんぶ全部話しました。
とっても不安なこと、これまでやってきたけどダメだったこと、この先のこと、自分だけではどうにもならないから助けてほしいこと…
自分でも情けないと思うようなことも、かっこ悪いことも、ぜんぶ全部話しました。

家族はどんな対応をしてくれたのでしょうか?一緒に泣いてくれた?

 

…いえいえ。
私の話を全部聞いて、受け止めてくれて、淡々と…「いま」のこと、「これから」のことを一緒に考えてくれました。

結局、何か解決したわけでも、対策が出来たわけでもないのですが、
「心が晴れるってこういうことなんだ」
と思うような…抱えてきた悩みや不安を吐き出したことで、これまで立ち込めていた「不安」という雲が晴れて、心が澄み切っていきました。

元気もわいてきて、翌日からはいろんな状況が少しずつでも改善してきていることが、はっきり分かりました。

2か月ぐらいずっと一人で悩んでいたことが、ほんの1時間くらい話をしただけで、状況が一転しました。

 

カウンセリングで起こる「気持ちが晴れること」、
同じ状況であっても「見え方が変わる」→「結果的に、物事が好転する」…
このことを、はっきり自分の経験として感じることができた出来事でした。

ちなみに「家族」はカウンセラーではありません。
カウンセリングの場面では、カウンセラーとして必須のことだと思う要素のいくつか…
・とことん話を聴いて(傾聴)、受け止める(受容)
・どんなに目の前の方が動揺していても、自分(聴く側)の軸がぶれない
…他にもあるのだと思いますが、少なくてもこの2つの態度を持って私の話を聴いてくれたから、私は救われたのだと思います。

 

自分では抱えきれない悩みがある時に、カウンセリングを受けることも方法の1つです。
上記のような受け止め方をしてくれる信頼できる人がいるのなら、その方に話してみるのも方法の1つかもしれませんね。
また大切な人に悩みを打ち明けられた時に、こんな風に聴くことが出来ると、明るい方向性が見えてくるのかもしれませんね。

 

神社のご神木

私の不安も収束に向かっているので、お礼参りに近所の神社を参拝してきました。
すべてに心から感謝です。

 

投稿者プロフィール

藤原 加都江 心理カウンセラー(精神保健福祉士)
豊橋カウンセリングルームの他、近隣地域でのカフェカウンセリングや訪問カウンセリングをご提供しています。またスカイプ等のオンラインカウンセリングにも対応いたします。臨床分子栄養医学研究会 認定カウンセラー。(H30年に公認心理師試験合格)

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